ナースのこころブログ ストレスの遣り場

  • 2022.04.11

今、ストレスは、社会との関わりの中で生まれています。

もっとも、空腹や痛みなど、自身の生命が危険にさらされているための強いストレスもありますが、ここでは心理的なストレスのことを言っています。一見、心理的なストレスかのように思えても、おかれた状況によっては、生命の危機に直結するような場合もあります、そのような場合は、深くてなかなか癒えない傷になってしまうのではと思います。

強いストレスがかかって、心がつぶれそうになる時、自分はもうここには居られない、居てはいけないんだと、思うことがあります。本当は、冷静に全体を俯瞰すれば、そんなことはないだろうけれど、当事者はそんなに冷静ではいられません。

適度なストレスは必要ですが、強すぎるストレスは、心の健康に良くありません。いずれ身体にも支障が出ます。

強いストレスを感じた時に、自分を保つ・守る方法は、あるでしょうか。

まずは、「誰かに、ストレスになっている出来事についての話を聞いてもらう」ことは、救われます。この時、助言やアドバイスは重要ではありません、むしろただただ話を聴いてもらうことが大切です。このケアがあることで、急性期の心の傷を受容してもらい、まずは心の応急処置が出来ます。

もし、聞いてもらえる人が居ない、夜中でどうしようもない。そんな場合は、誰にも見せない自分だけのノートに、つらい気持ちやできごとをどんどん書く、思いのままに書く。もしくは、パソコンやスマホに打ち込む・自分あてのメールに書き込む、等を試してみてください。タイトルを付けたりして、書きながら読み返したり。その作業が、起きたことを客観的に見られることにもなります。

次に、「ストレスとなる人や環境から距離を置く、離れること」が出来れば、傷ついた心を一旦休ませてあげることが出来ます。どうしても距離的に環境的に離れることが出来ない、距離を置くことが出来ない場合は、「自分自身の考え方・対応の仕方を変える=見方・視点を変えることで対象となるものやつらい出来事から 自分自身が心の距離をとれるようになる」ように、やってみましょう。自分の中で、腑に落ちる、別の視点からの「解釈」を考え出して、大きな視点、または別の視点から、出来事を見直す作業です。

ただし、ひとつ注意点があります。

自分ひとりで対応してしまう(その時その時を自力でどうにかやり過ごして、解決したかのように思っている)リスクもあります。課題・問題の種類や状況によっては、第3者の介入で、根本的な課題を解決したほうが良い場合もあります。当事者はその深刻さを認知していなかったとしても。

やはり、可能なときに、身近な人に相談し、必要があれば、専門家への相談も重要かと思います。

一番大切なのは、自分の心のうちだけにとどめず、困ったことがあった場合は、相談できる人に少しでも話しておくことです。

身近な人に言いにくい場合は、専門家への相談を先にするのが良い場合もあるでしょう。

相談する、心の傷を見える形で書き出す、対象や環境からの距離をとる・離れる。私も日々やってみています。よかったら試してみてくださいね。信頼できる人・価値観の合う人を見つけるのは、今のご時世、簡単ではありません。でも、私もあなたも一人ではありません。

PAGE TOP