やる気アップの栄養療法
- 2025.05.09
やる気アップのための分子整合栄養療法
◆ 分子整合栄養療法の基本方針
やる気・集中力に関与する脳内物質(ドーパミン・ノルアドレナリン・セロトニン)は、栄養素から合成されます。
それらの材料や補因子を補うことが、心と体のエネルギー回復に重要です。
◆ 神経伝達物質と関係する栄養素
・ドーパミン:快感・やる気・集中 → チロシン(材料)、鉄・B6・C(補因子)
・ノルアドレナリン:覚醒・注意力 → ドーパミン由来、ビタミンC・銅(補因子)
・セロトニン:安心感・安眠 → トリプトファン(材料)、B6・マグネシウム(補因子)
◆ 血液検査で確認すべき栄養素
・フェリチン(鉄)… ドーパミン合成に必要、低下で無気力感
・ビタミンB6… 神経伝達物質の合成に必要
・亜鉛… 情緒安定に不可欠、不足で疲労や集中困難
・マグネシウム… ストレス耐性に関与、不安感にも関連
・ビタミンD… 気分安定、セロトニン合成に必要
・総タンパク・アルブミン… 脳機能全体の材料
◆ 推奨される食品と補充法
・鉄:レバー、赤身肉、ひじき → ヘム鉄サプリ(空腹時)
・B群:卵、納豆、豚肉、海苔 → B50〜B100複合サプリ
・亜鉛:牡蠣、かぼちゃの種 → 15〜30mg/日(銅と併用)
・マグネシウム:アーモンド、玄米、バナナ → クエン酸Mgなど
・トリプトファン:牛乳、豆腐、バナナ → 食事とB6併用が基本
◆ 栄養効果を高める生活習慣
・朝日を浴びる習慣(セロトニン活性)
・朝食にたんぱく質+ビタミンB群
・間食は低GI&栄養重視(ナッツ・チーズなど)
・軽い運動(週2〜3回、有酸素中心)
・質の良い睡眠の確保
◆ このアプローチが効果的なケース
・意欲が低下し、精神科薬だけでは効果が薄い場合
・鉄や亜鉛、ビタミンなどの検査異常がある場合
・慢性的なストレス・疲労状態がある場合
・腸内環境や睡眠、血糖コントロールに課題がある場合
◆ まとめ
やる気の低下は、単なる気分の問題だけでなく、栄養不足や身体の異常から来ている可能性もあります。
分子整合栄養療法では、不足している栄養素を特定・補充し、身体の内側から意欲や集中力を高めるアプローチを行います。
医師や専門家のサポートのもと、検査や補助食品を活用しながら、自然なモチベーション回復を目指しましょう。