こころの健康を支える 栄養のちから(うつ病)
- 2025.05.20
❑はじめに
うつ病は、心だけでなく体の状態とも深く関係しています。最近では、栄養のバランスを整えることで、心の不調をやわらげる「分子栄養療法」が注目されています。この資料では、うつの症状と関係の深い栄養素や、日常で取り入れやすい食事の工夫をわかりやすくご紹介します。
❑栄養とこころのつながり
脳では「セロトニン」や「ドーパミン」などの神経伝達物質が働いています。これらの材料になるのが、毎日の食事でとるビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素です。
また、腸内環境が整っていると、脳にも良い影響を与えることがわかってきました。栄養のバランスは、心の安定にもつながっているのです。
❑うつ症状と関係が深い主な栄養素
栄養素 | はたらき | 多く含む食品 |
ビタミンB群 | 感情を安定させるセロトニンなどを作るサポート | レバー、納豆、卵、豚肉、海苔 |
ビタミンD | 脳の炎症をおさえる、元気を保つ | 鮭、卵黄、きのこ類 |
鉄(フェリチン) | 酸素を運び、脳の働きを支える | 赤身肉、レバー、ひじき |
亜鉛 | 神経の働きを整える | 牡蠣、ナッツ、魚介類 |
オメガ3脂肪酸 | 脳の細胞を元気に保つ | 青魚(さば、いわしなど)、亜麻仁油 |
トリプトファン(アミノ酸) | セロトニンの材料になる | 大豆、バナナ、乳製品 |
❑日常生活でできること
● 朝ごはんをしっかりとる(たんぱく質とビタミンを意識)
● 甘いものや小麦製品(パンやお菓子)をとりすぎない
● よくかんで食べる
● 食物繊維や発酵食品で腸内環境を整える
● 日光にあたる(ビタミンDの生成)
● 十分な睡眠と休息をとる
❑ご注意ください!
この資料は参考情報です。栄養療法は自己判断で始めるのではなく、医師や管理栄養士と相談しながら進めていきましょう。